産地特徴
行田足袋は埼玉県行田市において生産される足袋です。江戸時代の中頃から特産品としてその名が知られるようになり、江戸や東北地方にも出荷されました。明治時代後半にミシンが導入されると生産量が増加し、行田は全国一の足袋の産地となりました。現在まで、長い伝統を保持し、和装文化に欠かせないアイテムとなっています。
産地技法
1.縫製は、爪先部分の甲と底を縫い合わせる「爪縫い」、爪先以外の甲と底を縫い合わせる「廻し」等の工程を経て生地を足袋として縫い合わせる。
2.その後、「チャセン」、「ツッコミ棒」及び「カエシ棒」を用いて裏側から表側に返した後、「ボッキ」、ヘラ、木槌及び仕上げ台を用い形を整える仕上げの工程を経て完成させる。
3.生地の素材は木綿。
産地歴史
行田は関東七名城のひとつ忍城の城下における町人町の区画であり、要衝の町であった。足袋は中山道の交通に目をつけた近隣の熊谷宿を中心に始まり、当初は旅装や武装として手甲や脚絆などを制作する長物師が足袋も製造したが、その需要を見込んで、やがて農家や下級武家の内職として地産の青縞織や白木綿を原材料に製造されるようになった。
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「行田足袋」振興会